とちぎ福祉サービス第三者評価推進機構

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福祉サービス第三者評価結果


■第三者評価機関名
株式会社 アールピーアイ栃木
■施設・事業所情報
名称 栃木市都賀よつば保育園 種別 保育所
代表者氏名 島田 咲喜子 定員(利用人数) 123人(122)
所在地 〒328-0103
栃木市都賀町原宿2263-1
TEL 0282-29-1234
■第三者評価の受審状況
評価実施期間 令和5年7月11日(契約日)~ 令和6年2月9日(評価結果確定日)
受審回数(前回の受審時期) 3回 (2018年度)
■総評
◇特に評価の高い点
1.保護者の保育士体験は保育に対する理解を深め、園との緊密な連携に大きな役割を果たしています。
 本園の特に力を入れている活動の1つに、保護者の「一日保育士体験」があります。8月から翌年の1月までの半年間という長期にわたり、体験希望者を受け入れています。体験活動は午前9時から11時の2時間、保育園の先生としてクラスに入り、子どもと一緒に遊んだり、絵本や紙芝居を読んだりして、子どもたちと過ごしてもらっています。
体験活動の後にアンケートで感想を書いてもらっています。その中には保育園での子どもたちの様子から別な子どもの一面をみて感激していること、また、保育士の子どもへの関わり方、大勢の子どもをみることの大変さなど、保育士の大変さを実感していることが表現されており、自由記述は、紙面いっぱいに感激の言葉や保育士への感謝の言葉が綴られていました。
 わずか2時間の体験活動は、保護者の子育てに対する理解、保育士に対する理解を深め、園との緊密な連携に大きな役割を果たしています。

2.これまでの保育を振り返り、改革に取り組んでいます。
 これまで職員が行っていた園内行事の写真撮影は、今年度から専門家に出張撮影を依頼しています。「保育参観」や「祖父母参観」、「運動会」、「芋掘り」、「生活発表会」など年間16回の園内事業に出張撮影を依頼しています。撮影した写真は、保護者に対してインターネットを通じて販売することで、園の費用負担はかからずに行っています。保護者も気に入った写真を購入できると好評です。
また、「検食」を行うにあたり、食材の切り方を確認しています。週1回の「切り方会議」で行っていましたが、毎朝行うことに変更しました。毎朝、調理員と担当保育士が子どもの年齢に応じた具材の切り方や調理方法、アレルギーによる代替食などについて協議するとともに、より安全でよりおいしい給食を提供するため、全年齢の多様な食事をすべて検食することにしました。
 これまでの保育を振り返り、改革に取り組む姿が見受けられます。

3.食事におけるアレルギー児への丁寧な対応に取り組んでいます。
 近年、アレルギーのある子どもが増えています。アレルギーのある子どもの給食は、誤食がないよう細心の注意をもって取り組む必要があります。
医師が作成した「保育所におけるアレルギー疾患生活管理指導表」に基づき、栄養士も含めて保護者との面談による確認・同意を得た上でアレルギー対応食を提供することとしており、実際の提供にあたっては、専用の運搬台及びトレイがあり、トレイにはクラスと氏名、アレルギーの種類が記載された「カード」が載せられています。いろいろな職員が口頭で確認をしながら配膳し、提供されています。
 また、アレルギーのある子どもは誤食を防ぐため、他の園児と離れて食事する園もありますが、本園では、調理員との相談のもとアレルギーへの対応を考慮した上で、子どもが寂しい思いをしないように、保育士が同じテーブルで食事をとるよう心掛けています。
◇改善を求められる点
1.地域交流を活性化させ、保育の専門性を生かし地域に貢献する園になることが望まれます。
 本園は保育理念に「保護者や地域と連携して、子育て、子育ちの支援を行う」と掲げて、保育活動の柱の1つとしています。しかしコロナの感染が猛威を振るうようになり、それまで行っていた地域の「ハス祭り」や「まるつが祭り」での園児の遊戯等の披露といった地域との交流活動はなくなり、現在も中断したままになっています。
 そんなコロナ禍の影響も令和5年に入り、コロナが5類感染症に移行したことから、人との接触が緩和され、本園においても最近、都賀図書館の職員による園児たちへの絵本や紙芝居の読み聞かせが行われるようになり、新しい地域との交流の芽が育ちつつあります。また、現在中断している地域の祭りへの参加の話も持ち上がりつつあります。
 保育園は地域の子育ての中心施設です。かつての地域との交流活動を復活させ、さらに盛り上げるとともに、保育の専門性を生かし地域に貢献する、地域に愛される園になることが望まれます。

2.職員への必要な情報・意見のスムーズな伝達が望まれます。
 本園は職員数が多いことから、情報や意見等の伝達は極めて重要となっています。
 職員アンケートにおいて取組が「できていないところがある」の比率が高い項目が多く見受けられます。「標準的な実施方法に差異が生じないよう職員に対する研修や指導の実施」、「利用者の実施計画には様々な職種の職員が参加して協議しているか」などで特に高い結果となっています。
 必要な職員に必要な情報が伝達され、意見等が反映されるように、対象職員と必要な情報等の関係について、改めて整理することも必要と思われます。

3.安全・安心な保育園環境の整備が望まれます。
 本園の園舎は建築後22年が経過し、老朽化が進みつつあり、雨漏り箇所の修繕も必要です。真夏の暑さ対策への対応も考慮すべき点があるかもしれません。一方、冬期においては、日が沈むのが早く、周囲に建物が少ない園舎及び駐車場付近では暗がりが目立つ箇所もあり、街灯の設置などの検討が求められます。
■第三者評価結果に対する施設・事業所のコメント
 今回、第三者評価を受けるにあたり、都賀よつば保育園について、管理者として、保育者としての「自分」についてあらためて振り返り、考える良い機会となりました。中でも、職員皆で考えてみた課題として、「特に力を入れているもの」がありました。「一日保育士体験」等を報告させていただきました。結果、好評価となりましたが、それに満足することなく、今後はますます、「特に力を入れているもの」としての取り組みが前進するように努力していきたいと思います。
 また、結果を通して、様々な課題を発見することができました。それらは、社会ニーズに合った保育園運営、保育園の役割、保育者としてのあるべき姿に大きな気付きがありました。
 今後は、さらに自己研鑽に励み、保護者や地域の方々と共に質の向上を目指して職員一同、取り組んでいきたいと思います。
■第三者評価結果
 
  別紙の「第三者評価結果」に記載している事項について公表する。