とちぎ福祉サービス第三者評価推進機構

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福祉サービス第三者評価結果


■第三者評価機関名
特定非営利活動法人ニッポン・アクティブライフ・クラブ
■施設・事業所情報
名称 那須塩原市ひがしなす保育園 種別 保育所
代表者氏名 塩生 敦子 定員(利用人数) 120人(102人)
所在地 〒329-3147
栃木県那須塩原市東小屋189
TEL 0287-65-3716
■第三者評価の受審状況
評価実施期間 令和2年9月14日(契約日)~ 令和3年1月18日(評価結果確定日)
受審回数(前回の受審時期) 3回 (2016年度)
■総評
◇特に評価の高い点
1. 保育の質の向上のための積極的な取組
那須塩原市のアクションプログラム(2020年)を基に保育園では保育士の質の向上を目指す園の2020年度のアクションプログラムを作成し、1.職員研修の充実、2.絵本読み合い遊び実践、3.地域との連携、その他を組織目標としており、園長が中心となって園の自己評価を年1回行い、話し合いの上で集約して次年度の向上につなげる予定である。
①今年度の職員研修について充実した研修計画を作成している。しかし、本年度は新型コロナウイルス感染症対策のため中止やWeb開催等に変更された。
②園の購入図書や図書館からの貸出図書を利用し、園児と職員が絵本読み合い遊びを実践している。この絵本読み合い遊びによって子どもの発達が促され、家庭への絵本の貸し出しが増えるなどの成果となっている。
③地域との連携として園の地域交流計画を作成している。本年度は新型コロナウイルス対策で中止となったが、例年は、高齢者の交流の場「東小屋生きがいサロン」との交流、保護者会が地域住民の企画・協力のもとに園の夏祭りに保育室全体を飾る「トトロの世界」の展示、近所の田んぼを借りて地域住民の花火師による花火の打ち上げ等の活動を行っていた。

2. 安心・安全な保育環境の整備と事故防止のための工夫
園の組織目標の一つに「安全管理の徹底」を掲げ、安全点検表・衛生日常点検表・遊具点検表等の危機管理マニュアルに基づき、同一箇所を複数職員で点検するなど、安心・安全な保育環境の整備に努めている。毎月の職員会議にてヒヤリハット、給食ヒヤリハット事例を出して徹底して再発防止策を話し合い共有化している。避難訓練も、状況により避難場所を変更しながら毎月行っている。さらに他園のプール事故を教訓に、市で事故防止のための監視カメラを園庭・保育室等に8箇所設置し、事務室のモニター画面にてチェックし安全管理に努めている。プール遊びでは、カメラモニターの他に、必ず監視役の保育士を1名配置し、水泳帽に番号を付けて人数を確認しやすくするなど、事故防止のための工夫を行っている。

3.食環境の整備と食事を楽しむことができる工夫
「食育だより」を市保育課から季節毎に、園の給食室からは随時発行して保護者に配布し、良い食習慣や衛生習慣についての案内のほかに、分かりやすい絵入りでおかずやおやつの作り方の紹介をしている。園では、給食時に楽しく落ち着いて食事ができるよう音楽をかけたり、雰囲気を変えてテラスで食事をしたりして、食環境を工夫している。幼児組では野菜作りに取り組んでおり、クラス毎に作る野菜の種類の相談から始め、日頃から水やり等の世話をすることで野菜の成長の観察、収穫の喜びへとつなげている。たくさん収穫した野菜については市の放射能測定検査を済ませてから給食の食材として子どもたちに提供しており、子どもたちは自分たちの育てた野菜を食することで、食べ物への興味・関心をより深める糸口となっている。また、今年度から玄関に、当日の献立メニューの掲示と給食の現物の展示を始めており、献立表は毎月配布されているが、実際に子どもたちが食した現物の展示によってどのようなものを食べているのか把握でき、食への関心や給食について親子での話題作りにつながり、保護者から好評価を得ている。
◇改善を求められる点
1. 園舎の構造上の課題の中・長期的な視点からの解決
園舎は築32年と老朽化が進んでおり、老朽化のため雨漏りが生じるなどしているが、必要な園舎の屋根の大規模改修が行われていない。また、保育室の天窓つきの高い天井や段差のある場所に設置されたトイレと洗面等、園舎としては構造上使いにくい箇所がある。高天井のために空調が効きにくく、部屋全体の冷暖房に支障をきたしている。また、トイレと洗面所の位置が高く3段の段差があり、階段の上から子どもが飛び降りるなどの危険があり、注意を促したりクッションを敷くなどで安全対策をしているが、根本的な解決には至っていない。園舎の構造上の課題ではあるが、安全確保のためにも中・長期的な視点から園舎の大規模改修や改築等に際して改善することを期待する。

2. 保護者への情報提供の更なる取組
連絡帳のない3歳以上児について、特に早番・遅番を利用している場合には直接担任に会えないことが多く、子どもたちの保育園での活動の様子が充分に保護者に伝わっていない。また、実施した保護者アンケートでも「子どもの園での様子を知りたい」という意見が多数出されている。保育園の大事な取組である「保護者と園の相互理解・子育て支援」の観点からも、その日の保育活動・子どもたちの様子等を各クラスの保護者の見やすい場所に掲示するなど、親子の会話の充実や園と保護者の相互理解の向上の意味からも保護者への情報提供の更なる取組に期待する。
■第三者評価結果に対する施設・事業所のコメント
今回第三者評価を受けるにあたり、全職員で自己評価に取り組み、マニュアルを整理し見直すことで、職員間での共通認識をより深めることができました。また職員一人一人が職務内容を振り返り、それぞれの課題を明確にする良い機会にもなりました。改善すべき点については園内で、または市と検討を重ねながら、できるところから取り組み、質の良い保育の提供に努めていきます。今後も子どもたちや保護者にとって「楽しく安全で信頼できる保育園」を目指していきたいと思います。
■第三者評価結果
 
  別紙の「第三者評価結果」に記載している事項について公表する。