とちぎ福祉サービス第三者評価推進機構

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福祉サービス第三者評価結果


■第三者評価機関名
特定非営利活動法人 アスク
■施設・事業所情報
名称 特別養護老人ホーム 幸寿苑 種別 特別養護老人ホーム
代表者氏名 施設長 上野辰夫 利用人数(定員) 50
所在地 〒329-4413
栃木市大平町上高島774
TEL 0282-43-1400
■実地調査日
平成25年9月18日(水)、19日(木)
10月9日(水)
■総評
◇特に評価の高い点
1)親しみやすい理念・基本方針と気持ちよくくらし心地の良い生活環境の確保
2年前、管理者層と職員リーダー層が話し合って、「温かな雰囲気で安心して過ごせるよう支えていきます」という理念と、基本方針「①いつも笑顔絶やさず、利用者とともに笑い、明るく楽しい職場作りに努めます ②常に向上心を忘れず、質の高いサービスをしていきます ③地域、家族と連携し、利用者様が安心して生活できるよう支援します」を策定し、職員の行動規範とした。この理念が示しているかのように、デイルームの一角にあるスタッフルームは、低いカウンターで仕切られただけの開放的な作りとなっており、カウンター越しに利用者と職員が会話を交わす姿が見受けられる。利用者ヒアリングの結果の満足度からは、優しく丁寧なサービスが実施されていることが窺える。館内には利用者からの要望で音楽が流れ、トイレを含めて各所の清掃が行き届いていて、利用者の気持ちよい日常生活が想像される。

2)「私の姿と気持ちシート」の活用による利用者の個別アセスメントの作成
入所時のアセスメントとして、介護支援専門員が使用している書式の他に、認知症介護研究・研修東京センターの「認知症の人のためのケアマネジメントセンター方式」の中の『私の姿と気持ちシート』を活用している。利用者ごとの担当職員が、入所後2~3週までに作成し、シートに利用者の姿、特徴を“絵”で表すことによって利用者への親しみが生まれ、細かい項目で状況を書き込むことにより利用者に対する理解が深まり、解決すべき課題の抽出にも有用なものとなっている。利用者の状況が変化した場合には、その都度書き換えられ利用されている。また、24時間シートに、時間ごとの利用者の行動や様子、好みなどを書き込み、サービスの組み立てに活用して個別支援に取り組んでいる。

3)隣接する大平東小学校の全校児童と利用者との継続的な心温まる交流
隣接する大平東小学校は全校児童が、毎年、幸寿苑を訪問し福祉学習を実施している。特に注目されるのは、5年生による「幸寿苑に行こう・活動計画」という、児童自ら活動計画を作成し、活動を実施する取り組みである。総勢約50人のメンバーが、「どうすれば幸寿苑のお年寄りを喜ばせることが出来るか」を考え、4~5名の班に分かれて、介護の手伝い、施設の清掃、マジック、紙芝居、利用者とのゲームなどを企画実施している。学校と幸寿苑が緊密に連携することにより、子どもたちに高齢者や福祉に対する学びの機会を提供し、利用者にとっては笑顔が見られ元気づけの交流の場を作り出している。

◇改善を求められる点
1)管理者層と職員間のコミュニケーションの向上を図る積極的な取り組み
職員アンケートの集計では、施設長を含む管理者層の役割がよく見えない、様々な情報伝達が十分とはいえない、という結果が出ている。また、人事管理について、データに基づいて改善策を検討する仕組みが十分ではなく、職員処遇の改善を求める意見が多く見られる。さらに、リスクマネジメント分野においても、具体的な活動内容が周知されていない、という回答が多く見られる。このように、管理者層の説明不足や組織の未成熟な部分が散見されるので、職員のモチベーション維持のためにも、管理者層と職員間のコミュニケーションの向上を図る必要がある。具体策として、経営者側と職員代表との定期的な前向きの話し合いや全職員を対象とした面接の実施が望まれる。

2)中・長期計画の文書化と重点施策を踏まえた年度事業計画の策定
中・長期計画の策定および中・長期計画を踏まえた事業計画の策定が今後の課題である。中・長期的な計画としての、サービス提供能力の拡大計画、組織体制の見直し、設備の整備等の経営上の重要事項については、必要の都度、理事会の議題として検討され実施に移されているのが現状であり、文書化されていない。事業計画が作成はされているが、年度の行事計画とその予算といった内容にとどまっている。平成25年の年頭の職員会議において、施設長から今年の施設の重点取り組みとして、①地域の利用者との積極的な交流、②仕事は自ら先に立って行なう、③資格への挑戦、④講習・研修への積極的な参加が述べられている。これらを事業計画における年度重点施策に取り込み、幹部職員、担当職員が中心となって具体的な活動計画に仕上げ、職員に周知した上で積極的に運用することが望まれる。

3)マニュアル類の整備とサービスの標準的な実施方法の確立
 サービスの実施については、施設の開所当時から勤続している中堅リーダー層職員が後輩職員を現場で指導しており、一定の水準を保っている。しかし、サービスの標準的な実施方法について、生活相談員が中心となってマニュアルの作成、見直しが実施されているものの、新旧のマニュアルが混在したままになっている。それらのマニュアルを整理するとともに、現場職員の意見を反映して必要に応じてマニュアルを改訂し、最新のマニュアルを職員に周知する取り組みが望まれる。また、マニュアルに基づいたサービスが実施されているかという観点で、日常の介護状況を確認するための仕組みを構築することが期待される。
■第三者評価結果に対する施設・事業所のコメント
●第三者評価を受入れた動機はどの程度のレベルで施設運営をしているかを知るためでありました。総評では一部高い評価を頂きましたが、管理者層と職員間では職員アンケートの集計でコミュニケーション不足を痛感しました。処遇の改善を求める意見等、職員のモチベーションの向上には全職員を対象とした面接を実施し、互いの話し合いの中で運営の方向を見出していきたいと思います。
●中・長期計画では、常に理事会で計画及び検討しましたが、文書化するに至らず重点方針等でも言葉だけ、行動計画まで具体策がない状態でした。その他でもたくさんのご指摘を頂き、今後の運営上の課題として1つ1つ取り組んでいきたいと思っています。
■第三者評価結果
 
  別紙の「第三者評価結果」に記載している事項について公表する。