とちぎ福祉サービス第三者評価推進機構

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福祉サービス第三者評価結果


■第三者評価機関名
特定非営利活動法人 アスク
■施設・事業所情報
名称 特別養護老人ホームひまわり 種別 特別養護老人ホーム
代表者氏名 佐々木 剛 利用人数(定員) 50
所在地 〒328-0103
栃木市都賀町原宿1424-1
TEL 0282-29-3232
■実地調査日
平成24年9月5日(水)9月6日(木)10月31日(水)
■総評
◇特に評価の高い点
1 介護の先進的な取り組み
 運営の基本精神として「福祉の創造」が掲げられているが、その一環として次々と目標を立てて先進的な取り組みを行い、利用者に対するケアの質の向上を目指している。日中は入居者全員がオムツを使用しない「オムツ0(ゼロ)」は、2009年全国4番目に達成して現在も継続中であり、今年度は、胃ろう外しやペースト・刻み食の解消により、全員が普通食を食べる「常食化」と同時に可能な限り自分の力で歩く「自立歩行」の実現にむけて、職員が熱心に実践と検証を行っていて成果を上げつつある。
こうした取り組みは、今年4月に下野新聞で3日間連載されたほか他紙にも度々掲載され、2012年3月県社協発行の「ふくしとちぎ」でも「高齢者福祉サービスの先駆的な取り組み事例から」と題した特集が組まれた。また、「看取り介護」についても2006年に開始して以来積極的に取り組み毎年10数例の実践がなされており、こうした先進的なケアの推進にチャレンジしている運営方針は高く評価できる。

2 地域との交流及び施設機能の地域還元に向けた積極的な取り組み
 「いつまでも在宅で元気に暮らす地域支援」という法人の考え方をもとに、地元老人会と「初がつおを食べる会」「さんまdeパーティ」「アンコウを食べる会」と銘打った交流会を毎年開催しており、参加した地域住民のバイタルチェックや介護相談に応じている。また、地元中学校生徒を対象とした認知症サポーター養成講座の開催や職場体験カリキュラムのマイチャレンジ事業に応じた生徒の実習受け入れを行い、地元自治会との「災害時における相互協力に関する覚書」を交わすなど、地域に根付いた数々の実践がなされている。
さらに、管理者や基幹的職員が講師となって、ヘルパー養成講座・認知症サポーター養成講座・生活介護支援サポーター養成講座を開催するほか、配食サービス事業や「生活応援隊」という職員が地域の高齢者宅を随時訪問する事業を行うなど、地域との交流や連携を図るだけでなく、地域の福祉ニーズに応じた施設の機能還元に積極的に取り組んでいる。

3 職員の資質やケアの質の向上を目指した研修体制の推進
 基本方針の一つとして「高い専門性と人間性あふれる人材による介護サービスの展開」とあるように、管理者自らが先進的ケア関連の研修を受講しているほか、職責・職種・勤務歴等に応じた年間研修計画を毎年作成し、数多くの職員が外部研修を受講する体制を築いている。今年度も、全国老人福祉施設協議会主催の介護力向上講習会に12名、その他の研修に20名程度参加させ、さらに、先進的介護理念を吸収する目的で前年度に引き続きデンマークへの海外研修に1名を派遣する予定である。
また、内部研修として、全職員研修、新人研修、高齢者のからだと健康・認知症ケア等の研修、基幹的職員対象の管理者研修などを実施しているほか、職場全体会議という形で外部研修を受講した職員による復命研修を行い、全職員に研修効果が反映されるよう工夫しているなど、研修体制が充実している。
◇改善を求められる点
1 介護事故防止のための安全管理体制の強化
 開所当初に重大な介護事故や交通事故が続いたことを契機に、リスクマネジメント委員会を立ち上げて介護事故や交通事故防止に取り組んできた。その成果として重大な介護事故の発生はなくなり、無事故・無違反の交通安全が行き渡っている職場として表彰されるまでになった。しかし、ここに来て、日常のヒヤリハットや介護事故事例の収集はユニットごとに行われているものの、リスクマネジメント委員会が定期的に開催されず、事故防止のための事例収集や話し合いが手薄になった感がある。自立支援のための先進的なケアを進める中で、新たな側面の事故が起こらないとも限らない。事故やヒヤリハット事例の丁寧な調査と分析を進め、事業計画策定時に合わせて、リスクマネジメント委員会による年度ごとの介護事故等のまとめや評価分析を行うことを期待したい。また、職場の安全の向上のためには職員の休憩時間や休憩室の確保も改善すべき重要な課題である。

2 会議や委員会等の組織の役割整理
 年度ごとの事業計画に合わせて、さまざまな目的を持った会議や委員会が組織化されている。職員は複数の会議と委員会等に参加して活動しているため、本来担うべき業務にきちんと取り組むだけでも大変だろうと思われる状況から見て、それぞれが真摯に向き合いつつもかなりの負担があることは否めない。先進的なケアの取り組みを進めるに当たって、従来あった委員会等が十分機能していなかったり、役割分担が新たな運営状況に適応していなかったりする現状もみられる。今後、現在設けられている会議や各種委員会について運用状況の点検等を行い、統廃合による整理を含めた管理運営組織のスリム化と役割の明確化を図ることが望まれる。

3 人事考課制度の導入への取り組み
 人事考課については、業務内容が人事考課制度になじまないこと等を理由に現在取り入れられていない状況にある。人事考課の目的と役割は、人材の能力開発や育成への活用、公正な職員処遇、職員個々人の業務に対する意欲を促し組織の活性化を図ることである。こうしたことは組織運営には欠かせないものなので、今後導入に向けての取り組みを進めていくことが望まれる。現在、基幹的職員と一般職員とのコミュニケーションツールとして「目標面接制度」の導入に向けて取り組みを開始しており、人事考課とは異なるものの運営改善に寄与するものとして今後の展開に期待したい。 
 

■第三者評価結果に対する施設・事業所のコメント
1 今回の総評について
 今回の総評での法人評価は、当法人が北欧やEUがめざす「人に優しい社会」「国民の生活安定を何よりも重視する社会理念」に学び、社会福祉法人が持つ限りない社会的役割を踏まえ、「人間尊重」を文字通り法人理念の中心におき、活動のすべての分野で貫くことを心がけてきました。この基本理念に基づき「施設・在宅、年齢・障がいを問わず誰もが自分らしく生きることの支援」をテ―マに、施設介護と在宅介護、地域福祉への取り組みを行政と共同で組織を上げて追及してきました。今回の総評は、こうした高い法人理念の実現に向かって、役職員がこの10年間一丸となって取り組んできた到達点をありのままに評価されたのだと思います。

2 介護の質=職員の質
 法人の具体的な取り組みの中で、質の高い介護を実現するには、職員の質が決定的で「介護の質=職員の質」と考え、全職員を対象に各種の研修を徹底してきました。同時に職員が質の高い介護を実践するためには、それに見合う労働環境を確保することが大切で、法人内の労働組合と協議し「質の高い介護=労働環境の整備」に心がけてきました。その結果が科学的介護実践での成果につながっていると思います。

3 改善課題について
(1)当法人も2012年で10周年を迎えました。開設当初は、家族様からの沢山のクレームや、職員間の介護のあり方がばらばらの状態でした。こうした状況を改善する為、第三者評価制度を定期的に受審し、そのつど改善課題を頂き、必死で改善してきた結果が今日の到達点ともいえます。つまり第三者評価制度での指摘が、今日の法人の運営と介護に大きく貢献してくれたと感謝しております。これだけ改善を重ねてきたにも拘らず、今回さらに発展途上での改善課題を頂き、内部で真摯に討議し改善に努めたいと思います。
(2)会議や委員会等の組織の役割整理の指摘は、現在現場での悩みで、実地監査では、「○○委員会を作って推進しなさい」と各分野で指摘され、その結果幾つもの委員会が作られました。しかし、実際には開店休業の所もあり、差し迫って眼の前の課題での委員会が開催される結果となっています。10年の節目に立って、成熟した組織の運営をめざし、もう一歩ステップアップすることを指摘されたと思っています。
(3)人事制度については、私自身がとちぎコープの管理常務を担当していた時に労働組合と協議し「職務職能給制度」を導入しました。しかし、5年も経たずに改正した経験から「究極の人事制度はない」との思いでいるため、長年に渡りこの分野が課題となっていました。昨年からキャリアパスの問題もあって、かつマネージメントの習熟も兼ねて、取り敢えず目標面接制度を新年度より実施する為既に幹部職員と全職員を対象に研修会を終了させました。
 
■第三者評価結果
 
  別紙の「第三者評価結果」に記載している事項について公表する。